赤ちゃんの気道確保能力について


「赤ちゃんは、うつぶせ寝で自ら気道を確保する能力がある」 と言う人がいます。しかし、当会において、おきている赤ちゃんで 気道確保の実例を集めましたところ、顔を寝具に押しつけた状態で 動けなくなり、抱き上げた例が、続出しました。赤ちゃんたちは、 たしかに顔を持ち上げる努力はするのですが、長くは続きません。 ですから「気道を確保する能力はあるが、長くは続かない(ことも よくある)」と言うべきです。 また、これは目を覚ましている 赤ちゃんについて言えることで、眠っている赤ちゃんについて、 あてはまるわけではありません。人間が「眠りながら頭を持ち上げる」 というのは考えにくいことです。最近の実験では、赤ちゃんは うつぶせ寝にしたとき、眠りながら顔を真下に向けることが 想像以上によくあり、酸素欠乏も起こっているらしいことが たしかめられています。




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1945年に、ウーリー(Woolley)は有名な研究で多くの赤ちゃんを調べて 赤ちゃんは顔を真下に向けてベットにおしつけられたとき 首をねじって(まわして?)気道を確保できると結論しました が、「どのくらいの時間赤ちゃんをそのまま放置しておいても安全で あるか」はしらべませんでした。1960年代に、彼の研究は「健康な 赤ちゃんは、普通のベットの上では窒息しない」という医学常識の 基礎にされましたが、ここには明白に1945年の研究の拡大解釈が あります。1980年代以降の諸研究で、この常識は何度も否定された のですが、いまだに1960年代の常識を持ち続ける人が多いのには 驚くばかりです

Woolley Jr. Mechanical suffocation during infancy
Journal of Pediatrics 1945:26:572-575

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