評価
私達の会は3年前から、うつぶせ寝をやめるキャンペーンを行ってきた。 行政によるこのキャンペーンを待ち望んでいたので、大きな前進だと思うが、 やはり、10年遅すぎた。 この間に約6千人の赤ちゃんがなくなっただろう。 日本での実態調査をもっと早く実施すべきだった。 また、日本での調査結果を 待たずとも、諸外国のキャンペーン成果を見て何故アメリカのような対応が できなかったのか? 厚生省だけの問題でなく医師会、小児学会、厚生省 SIDS 研究班も真摯に反省して欲しい。 子供をうつぶせ寝でなくした親達が、 ずっと言い続けてきた言葉に耳を傾けてほしかった。 行政は世界の動きに もっと敏感でなければならない。 人命に関わることであれば尚更である。 海外でキャンペーンにより乳児の突然死が減ったが、それは、うつぶせ寝に よる窒息が減った為だ。 今後、キャンペーンを徹底すれば、うつぶせ寝に よる窒息は減るだろう。
望むこと
うつぶせ寝を推奨してきた医師たちは、率先して、うつぶせ寝を止めようと いう行動を起こしてほしい。 うつぶせ寝の利点ばかりを主張して、窒息の 危険性を伝えなかった責任をとってほしい。そして、乳児の窒息と、その 回避能力について研究をしてほしい。育児に携わる全ての人達が、うつぶせ寝 の危険性を認識すること。特に、多勢の赤ちゃんをみる医療・保育現場の方々に 徹底してもらいたい
問題点
今回のSIDSの調査の中には解剖もせずSIDSと診断されたケースも多く、かなり 窒息事故が含まれている。 SIDSと窒息は解剖でも判別が難しく、現状では、 どちらかわからないときはSIDSと診断されてしまう。 それはSIDSの診断基準が 無きに等しいからだ。 だれもが納得できる、統一された診断基準を早急に つくることが、まず必要だと思う。病院などで、乳児が突然亡くなった場合、 SIDSが責任逃れの免罪符のように使用され、大きな社会問題となっている。 今回の、うつぶせ寝をやめるキャンペーンもSIDSだけでなく、窒息の予防にも、 という両面で行ってもらいたい。 あおむけ寝でも布団を被っていたり、自分で 寝返りをして、うつぶせになったりして窒息事故が起こり得るので、常に近くに 人がいて観察を怠らないようにしなければならない。
櫛毛富久美 1998.6.1